(PHP >= 5.3.0, PECL phar >= 2.0.0)
PharData::convertToData — phar アーカイブを実行可能でない tar あるいは zip ファイルに変換する
このメソッドは、実行可能でない tar あるいは zip アーカイブを別の実行可能でない形式に変換します。
何も変更しなかった場合、このメソッドは BadMethodCallException をスローします。 このメソッドは、tar アーカイブを zip 形式に変換するか あるいはその逆の変換をする場合に使用するものです。 このメソッドで単に tar アーカイブの圧縮方法だけを変更することもできますが、 その場合は PharData::compress() を使うことをおすすめします。
成功した場合は、このメソッドはディスク上に新しいアーカイブを作成して PharData オブジェクトを返します。 古いアーカイブは削除されずディスク上に残るので、 処理を終えたら手動で削除する必要があります。
format
これは Phar::TAR
あるいは Phar::ZIP のいずれかとなります。
NULL
を指定すると、現在のファイル形式をそのまま保持します。
compression
アーカイブ全体の圧縮を行わない場合は Phar::NONE、 zlib による圧縮の場合は Phar::GZ、そして bzip による圧縮の場合は Phar::BZ2 のいずれかを指定します。
extension
このパラメータは、変換後のアーカイブのデフォルトのファイル拡張子を変更します。 実行可能でない tar や zip アーカイブのファイル名としては .phar は使用できないことに注意しましょう。
tar 形式の phar アーカイブの場合、デフォルトの拡張子は圧縮形式によって .tar、.tar.gz、 .tar.bz2 のいずれかとなります。 zip 形式のアーカイブの場合、デフォルトの拡張子は .zip となります。
このメソッドは、成功した場合に PharData オブジェクトを返します。失敗した場合は例外をスローします。
圧縮ができない場合や無効な圧縮方式が指定された場合、あるいは Phar::startBuffering() でバッファリングしたまま Phar::stopBuffering() を実行していないアーカイブを処理しようとした場合に BadMethodCallException をスローします。 また、phar 作成中に何らかの問題が発生した場合に PharException をスローします。
例1 PharData::convertToData() の例
PharData::convertToData() の使用法です。
<?php
try {
$tarphar = new PharData('myphar.tar');
// myphar.tar は削除 *されない* ことに注意しましょう
// 実行可能ではない tar 形式に変換し
// myphar.zip を作成します
$zip = $tarphar->convertToData(Phar::ZIP);
// myphar.tbz を作成します
$tgz = $zip->convertToData(Phar::TAR, Phar::BZ2, '.tbz');
// myphar.phar.tgz を作成します
$phar = $tarphar->convertToData(Phar::PHAR); // throws exception
} catch (Exception $e) {
// ここでエラー処理をします
}
?>