(PHP 4, PHP 5, PHP 7)
preg_replace — 正規表現検索および置換を行う
$pattern
, mixed $replacement
, mixed $subject
[, int $limit
= -1
[, int &$count
]] )
subject
に関して
pattern
を用いて検索を行い、
replacement
に置換します。
pattern
検索を行うパターン。文字列もしくは配列とすることができます。
PCRE 修飾子 も使えます。
replacement
置換を行う文字列もしくは文字列の配列。
この引数が文字列で、pattern
引数が配列の場合、
すべてのパターンがこの文字列に置換されます。
pattern
および replacement
のいずれもが配列の場合、各 pattern
は
対応する replacement
に置換されます。
もし、replacement
配列の要素の数が pattern
配列よりも少ない場合は、余った pattern
は
空文字に置換されます。
replacement
では、
\\n 形式または
$n
形式(PHP 4.0.4 以降)で参照を指定することができます。
後者の形式の方が好ましい形式です。各参照は、n
番目のキャプチャ用サブパターンにマッチしたテキストにより置換されます。
n は 0 から 99 までとすることができ、
\\0 または $0 は
パターン全体にマッチするテキストを参照します。キャプチャ用サブパターンの番号
については、その左括弧が左から右に(1から)カウントされます。
置換文字でバックスラッシュを使用する場合は、二重化する必要があります
(PHP の文字列 "\\\\" となります)。
後方参照の直後に他の数字が続くような置換 (replacement) パターンを 使用する場合(すなわち、マッチしたパターンの直後に数字リテラルを置く 場合)、後方参照を行うために通常の \\1 表記を 使用することができません。例えば、\\11 は、 後方参照 \\1 の後にリテラル 1 が続くのか、後方参照 \\11 で その後には何も続かないのかが不明のため、 preg_replace() を混乱させる可能性があります。 この場合、解決策は、${1}1 を使用することです。 こうすることで、1 はリテラルとなり、後方参照 $1 を明確に作成できます。
非推奨の e 修飾子を使用する際に、 この関数は後方参照を置換する文字列のうちの特定の文字 (具体的には '、"、 \ および NULL) をエスケープします。 これは、後方参照をシングルクォートやダブルクォートを共用した場合 (たとえば 'strlen(\'$1\')+strlen("$2")') に構文エラーが発生しないようにするためのものです。 PHP の 文字列構文 を意識し、 文字列がどのように解釈されるのかを正確に知っておくようにしましょう。
subject
検索・置換対象となる文字列もしくは文字列の配列
subject
が配列の場合、検索と置換は
subject
の各要素に対して行われ、返り値も配列となります。
limit
subject
文字列において、各パターンによる
置換を行う最大回数。デフォルトは
-1 (制限無し)。
count
この引数が指定されると、置換回数が渡されます。
preg_replace() は、
subject
引数が配列の場合は配列を、
その他の場合は文字列を返します。
パターンがマッチした場合、〔置換が行われた〕新しい subject
を返します。マッチしなかった場合、subject
をそのまま返します。エラーが発生した場合、NULL
を返します。
PHP 5.5.0 以降で "\e" 修飾子を使うと、
E_DEPRECATED
レベルのエラーが発生します。
PHP 7.0.0 以降では
E_WARNING
レベルのエラーが発生し、 "\e" 修飾子は何の効力も持たなくなります。
バージョン | 説明 |
---|---|
7.0.0 | /e 修飾子をサポートしなくなりました。かわりに preg_replace_callback() を使いましょう。 |
5.5.0 | /e 修飾子が非推奨になりました。かわりに preg_replace_callback() を使いましょう。 セキュリティ上のリスクの関する詳細は PREG_REPLACE_EVAL のドキュメントを参照ください。 |
5.1.0 |
count 引数が追加されました。
|
例1 数字リテラルが後に続く後方参照
<?php
$string = 'April 15, 2003';
$pattern = '/(\w+) (\d+), (\d+)/i';
$replacement = '${1}1,$3';
echo preg_replace($pattern, $replacement, $string);
?>
上の例の出力は以下となります。
April1,2003
例2 添字配列の使用
<?php
$string = 'The quick brown fox jumps over the lazy dog.';
$patterns = array();
$patterns[0] = '/quick/';
$patterns[1] = '/brown/';
$patterns[2] = '/fox/';
$replacements = array();
$replacements[2] = 'bear';
$replacements[1] = 'black';
$replacements[0] = 'slow';
echo preg_replace($patterns, $replacements, $string);
?>
上の例の出力は以下となります。
The bear black slow jumps over the lazy dog.
pattern と replacement を ksort すると、所望のものが得られます。
<?php
ksort($patterns);
ksort($replacements);
echo preg_replace($patterns, $replacements, $string);
?>
上の例の出力は以下となります。
The slow black bear jumps over the lazy dog.
例3 複数値の置換
<?php
$patterns = array ('/(19|20)(\d{2})-(\d{1,2})-(\d{1,2})/',
'/^\s*{(\w+)}\s*=/');
$replace = array ('\3/\4/\1\2', '$\1 =');
echo preg_replace($patterns, $replace, '{startDate} = 1999-5-27');
?>
上の例の出力は以下となります。
$startDate = 5/27/1999
例4 空白の削除
この例は、文字列から余分な空白を取り除きます。
<?php
$str = 'foo o';
$str = preg_replace('/\s\s+/', ' ', $str);
// This will be 'foo o' now
echo $str;
?>
例5 count
引数の使用
<?php
$count = 0;
echo preg_replace(array('/\d/', '/\s/'), '*', 'xp 4 to', -1 , $count);
echo $count; //3
?>
上の例の出力は以下となります。
xp***to 3
注意:
pattern
およびreplacement
を使用する際、配列の並び順に処理されます。添字は整数であっても、 その並びは値の小さい順になっているとは限りません。 ですから、配列の添字を使って、どのpattern
が、どのreplacement
に置換されるかを指定しようとする場合は、 preg_replace() をコールする前に、各配列に対し ksort() を実行しておくべきです。